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「なぜくり返す!ギャンブル依存症と借金を考える」を開催しました

秋田なまはげの会は10月29日、秋田市のサンパル秋田において、シンポジウム「なぜくり返す!ギャンブル依存症と借金を考える」を開催しました(秋田アディクション問題を考える会との共催)。

はじめに、秋田県出身のノンフィクションライター若宮健氏(祥伝社新書「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」著者)より、「パチンコを禁止できない日本、禁止した韓国」と題して講演が行われました。
テレビ放送では禁止されている『サブリミナル効果』を堂々と謳ったパチンコ台の特許権が取得されている事実、パチンコ店の『顔認証システム』導入の実情などが報告されました。2010年に19兆3800億円の売上げをあげた業界には『族議員』がおり、監督官庁である警察からの『天下り』があり、チェック機能を果たすべきマスコミも機能していない(広告主である業界に物を言えない)問題点が指摘されました。

次いで「パチンコ依存症と多重債務」と題するパネルディスカッションが行われました。
コーディネーターを秋田アディクション問題を考える会の熊澤由美子氏がつとめ、パネリストは若宮氏のほか、佐藤光幸氏(アディクション問題を考える会)、伊藤彬氏(秋田なまはげの会)。
ここでは、GA(ギャンブル依存症の自助グループ)に通う男性による体験発表が行われ、パネリストからは『ギャンブル依存症は病気』と認識することの重要性が強調されました。親族が借金の肩代わりをしたり、「二度とパチンコはしない」旨の誓約書を書かせたりといった行為は、『病気』であるギャンブル依存症には何の効果もなく、本人はまた同じことをくり返してしまいます。
本人の「やめよう」という意思を持続させるために、自助グループへの参加が有効であること、また、ギャンブル依存に陥っている方は、多重債務の場合と同様、パニックの状態にあり、冷静な第三者の判断を聞くことが必要との提言も行われました。

このシンポジウムは、秋田において、市民を対象に「ギャンブル依存」を採り上げた、おそらく最初の試みだと思います。
秋田なまはげの会は、アディクション問題を考える会をはじめとした関係団体との連携を強めながら、今後もこの問題に取り組んでまいります。

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