2019年11月9日、第10回東アジア金融被害者交流集会が秋田市の国際教養大学SUDA HALLで開催されました。
韓国・台湾・日本が持ち回りで開催しているもので、全国クレサラ・生活再建問題対策協議会と全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会、秋田なまはげの会の共催。
「貧困のない社会を!東アジアから」をテーマに行われ、140名が参加しました。
金城学院大学の大山小夜教授の基調講演「東アジアにみる多重債務対策の展開」に続き、3つのセッションに分けて報告、意見交換が行われました。
セッション1のテーマは「多重債務関連 10年の到達点と残された課題(新たな問題)」で、柘植直也弁護士(愛知県弁護士会)をファシリテーターに、台北弁護士会の呉佩蓮弁護士、陳傑明弁護士、韓国破産回生弁護士会の白周善弁護士から各国の立法・制度の現状について報告が行われました。
セッション2は「各国の生活保護制度と運用の状況」。尾藤廣喜弁護士(京都弁護士会)をファシリテーターに、台湾の李論奇弁護士(法律扶助基金会新北分会)、謝幸伶弁護士(法律扶助基金会)、韓国湖西大学の慮昊昶教授、日本からは小久保哲郎弁護士(大阪弁護士会)、吉永純教授(花園大学)から報告が行われ、各国の制度の現状と問題点について意見交換が行われました。
セッション3の前に特別報告が行われ、、吉田哲也弁護士(兵庫県弁護士会)が「カジノ問題について」、李明晃氏(台湾カードローン自救会)が「被害体験報告」を行いました。
セッション3のテーマは「各国の多重債務者・生活困窮者への自立支援、連携と協働」。
小玉順子消費生活相談員(秋田市市民相談センター)をファシリテーターに、韓国ジュビリー銀行の洪錫晩事務局長、台湾の廖儀婷弁護士(台北弁護士会)、呉宗昇副教授(輔仁大学社会学部大学院)、郭立婷氏(同大学大学院生)が報告、日本からは、石黒禎人氏(秋田市福祉総務課生活支援担当主席主査)、佐藤光幸氏(精神福祉士・秋田アディクション問題を考える会)より報告が行われました。
有意義な意見交換が行われた後は、会場をVillaフローラに移しての懇親会。秋田の郷土料理「きりたんぽ」「稲庭うどん」に舌鼓を打ちながら、交流を深めました。